一般社団法人 石川県建築士事務所協会

建築士事務所の皆様へ

49回 川県デザイン展 査結果

◇石川県知事賞

株式会社 五井建築研究所

金沢市第二本庁舎

株式会社 五井建築研究所

敷地は中心市街地の文化施設が建つ歴史的文化ゾーンに位置する。今計画では「第二本庁舎」として、市民が親しみを持ち、気軽に立ち寄れる庁舎を目指した。
「いまあるもの」を活かすことに留意し、敷地内の樹木を残す、藩政期時代から生活道路を「遊歩道」として残す、敷地高低差を考慮した地下駐車場出入口を設け地域特性を有効に使う計画とした。
テラコッタルーバーは金沢伝統意匠の「木虫籠」をイメージ、かつ空調負荷軽減のための日射抑制機能を設計段階より角度、ピッチについて検討を重ねて最終形状に至った。
日常的に市民が自由に利用できるエントランスホールは、イベント時には回転扉を全面オープンにし内外一体型の活用ができる。

◇公益社団法人 石川県観光連盟会長賞

谷重義行建築像景

みやこわすれの宿 こおろぎ楼

谷重義行建築像景

鶴仙渓に架かるこおろぎ橋の袂に佇む「こおろぎ楼」は現在7代目のオーナーが営む130年の歴史を持つ老舗旅館です。
今回の計画は3つの項目に分かれます。
①地下1階から地上3階をつなぐ4層エレベーターの増築
②地下1階、地上2階、3階を 露天風呂付き客室への全面改修
③新館の屋上に山と空を満喫できるテラスの増設

リニューアルした旅館は長期滞在、リモートワークといったこれからの宿泊形態を考慮しています。山中の大自然を 客室から テラスから そして館を出て 遊歩道から いろいろなシチュエーションで感じていただけるように計画しました。

◇株式会社北國新聞社社長賞

国土開発センター + 金沢計画研究所

金沢駅西広場北側歩行環境空間(広場・シェルター・キャノピー)

国土開発センター + 金沢計画研究所

金沢駅西口のT字形線状敷地に計画された駅前広場と屋根下歩行空間の計画。隣接する商業施設設等と連携を図り、全体で一体のプロムナード歩行広場とすることで、駅周辺の都市景観と都市空間に新たな魅力付けをおこなった。地元産スギ材やアルミなどを用いて、地元石川や北陸地域の産業素材を活用する計画とした。

◇一般社団法人 石川県建築士事務所協会会長賞

株式会社 釣谷建築事務所

株式会社ジェスクホリウチ新社屋

株式会社 釣谷建築事務所

前面の大通りに対して外壁を斜めに設え、臨む角度によりガラス面と壁面が切り替わる印象的なファサードを演出した。斜めの外壁は西日を遮蔽し南東からの暖かな日差しを取り込む機能性を有し、執務空間からは白山麓が眺められる計画とした。オープンなロビー空間から各エリアへアクセスすることで社員同士の交流が促進されるオフィスとした。

◇一般社団法人 石川県建築士会会長賞

株式会社山岸建築設計事務所

津幡町役場

株式会社山岸建築設計事務所

第5次津幡町総合計画におけるまちづくりの将来像である「住んでみたい、ずっと住みたいふるさと津幡」の実現に向け、①使いやすい・わかりやすい庁舎 ②災害に強い庁舎 ③情報を守る・発信する庁舎 ④管理に優れた庁舎 ⑤環境にやさしい庁舎、これら5つの基本方針を基に、津幡町役場としての拠点機能の強化、災害対応力の強化、自然エネルギーの活用による低炭素社会づくりへの貢献、全ての来庁者に優しいユニバーサルデザイン、町政情報の発信から町民活動の支援等まちづくりへの貢献といった対応を図ることを目的とするとともに、誰もが利用しやすく、わかりやすい庁舎であり、機能的かつ効率的・効果的に既存建物との連携を図った庁舎整備である。

◇一般社団法人 石川県建設業協会会長賞

株式会社 シィー・プランニング建築設計事務所

馬替の家

株式会社 シィー・プランニング建築設計事務所

敷地から読み取れる特徴を考慮して周辺環境に対して配慮した配置、立面を計画しました。
区割りされた特徴の少ない環境ですが古くからある神社の為の道路の傾きも敷地の個性と捉えました。
2階で建物内外が視覚的につながる開放的な空間で南に面することから、採光の確保と同時に吹抜を通じて囲まれた庭も確保し大開口窓と庭を一体的に利用できる配置計画となっています。
仕上は機能性を損なわないよう配慮し、ありのままの素材感を表現したデザインをお施主さまと作りあげました。

◇石川県建築産業連合会会長賞

中宮紘也建築事務所

鳴和台の家

中宮紘也建築事務所

街区を縦断する川沿いに位置する。隣接する歩道に対して積極的に庭を確保し、住み手のプライバシーを保ちつつ歩道に対して威圧感を抑え、広がりが生まれるよう配慮している。住み手からは歩道の緑が楽しめ、通行人には開放感を提供するよう、双方の魅力が引き立つような構成となっている。


株式会社 本多都市建築設計事務所

VOID HOUSE

株式会社 本多都市建築設計事務所

●コンセプト:【余白】と【欠如】
・住空間に対しての【余白】
このぽっかりと空いた空間は内と外を一体にし、建物全体に奥行を与える枠割を担う設計者が全ての空間の機能を決めてしまわずに、ここに住む人々の意思が意図を超えた何かを生み出すことを期待して様々な行為を生み出すVOID【余白】

・街に対しての【欠如】
欠如というのは「ない」ということではなくて欠如が密集した建物の中、街の中に「存在」していること。建物を取り囲む密集した街の風景は時が流れると共に移り変わってゆくが、建物・街に対してのこのVIOD【欠如】は存在し続ける。


株式会社 SWAY DESIGN

I make therefore I am

株式会社 SWAY DESIGN

鉄骨造3階建、250年続く企業のオフィスの増築改修計画。
物流倉庫がエントランスを兼ねる閉鎖的なオフィスをまちに開くために建物の顔をつくる。
正面が西向きのため、日射の制御との両立が課題。
最小限の開口面積、セットバックによる庇空間、非構造壁で西日を抑え、それらの開口や壁を不均一に配置し、ファサードにリズムを生んだ。


杉本茂則建築事務所

TH社屋

杉本茂則建築事務所

廃材を利用し環境に配慮した社屋。省エネルギーにも配慮し四季を快適に過ごせる工夫を凝らしつつ、吹き抜けを設けることにより、全体を見渡せる風通しの良い大きな空間が広がっている。内部に、有機質(木材)と無機質(タイル、クロス、コンクリート等)をバランスよく対比させ、解体物件で発生した利用可能な歴史的・記憶的価値のある資材を再利用し、将来への社会的・機能的な価値を持つ建物となるよう計画した。


株式会社絹川商事

集学館

株式会社絹川商事

金沢工業大学の近接地に学生諸君の共同住宅を建設しました。
1 主意 人との出会いを大切に、心にゆとりが生まれる住まいの環境づくりをしました。
2 構成 「集まって住む」環境を「広場・4住戸単位のポーチ・共用階段」の流れのある空間、第二の外なる「集学室」で組み立てました。
3 デザイン <明治の学び舎>が備えていたおおらかさのある自由で明るい伸びやかな感性のデザインをスタデイし、コストベース配慮の下で映しました。