【8/6締切】令和7年度第5回金沢工業大学IDESメンバーシップ講習会開催のご案内

公開日: 2025年7月22日

■プログラム■

15:30~17:00

講演『カーボンニュートラルに向けた火山ガラス微粉末コンクリートに関する研究』

金沢工業大学 地域防災環境科学研究所

准教授 花岡 大伸 氏


【概要】

地球温暖化への対応は、成長の機会と考える時代になりつつあり、諸外国の政策をみても、120以上もの国と地域が2050年カーボンニュートラルの目標を掲げ、脱炭素化に向けた大胆な政策措置を相次いで打ち出し、脱炭素化をきっかけに、産業構造を抜本的に転換し、排出削減を実現しつつ次なる大きな成長に繋がると予想される。コンクリートの材料であるセメントの製造時には、原料となる石灰石1450℃の高温で焼成するため、1t のセメントを製造する際に約 770kg のCO2 が排出される。本講演では、火山ガラス微粉末の高度活用と建設分野におけるCO2削減を目的に、コンクリート打込みに係る施工条件が厳しいトンネル覆工コンクリートに火山ガラス微粉末を混和させたコンクリートを打込み、その品質を確認した内容を紹介する。具体的には、まず室内試験練りを行い、覆工コンクリートに用いる配合を決定した後、実際に生コンプラントから火山ガラス微粉末を混和させたコンクリートを出荷し、実大模擬トンネルへの試験施工を行い、打込み時におけるコンクリートのフレッシュ性状および圧縮強度を確認し、火山ガラス微粉末の使用によるCO2削減効果を検証した。