【1/9締切】令和6年度第10回金沢工業大学IDESメンバーシップ講習会開催のご案内

公開日: 2024年12月24日

■プログラム■

15:30~17:00

講演『防災公園とその技術 ―阪神・淡路大震災から30年の節目にあたり―』

金沢工業大学 地域防災環境科学研究所

教授 手代木 純 氏



【概要】

平成7(1995)年1月17日午前5時46分に淡路島の北端を震源として発生した兵庫県南部地震は、神戸市を中心に多大な被害を引き起こした。現在、阪神・淡路大震災と呼ばれるこの災害は、それまでの都市公園の地震防災に関する機能の認識を大きく変えるものとなった。1923年の関東大震災の経験から、公園緑地の防災上の機能としては、大火時における避難地となる想定で、樹木に囲われた大規模なオープンスペースを整備することに主眼が置かれてきた。しかし、阪神・淡路大震災においては、それらに加えて身近な中小の公園の活用が多く見られ、また一方で、救援活動や復旧活動の拠点として、あるいはボランティア活動の拠点として、都市公園は多様な活用がなされ、その利用価値は高く評価された。


本講演では、阪神・淡路大震災以後の防災公園整備、とりわけ防災公園の計画・設計の基本的な考え方を示した国の総合的な指針「防災公園計画・設計ガイドライン」や、大阪府、東京都、兵庫県、新潟県をはじめとした防災公園整備計画に直接携わった講演者による、阪神・淡路大震災から30年にわたる防災公園整備の状況や計画・施設・管理運営の各技術を概観する。さらに令和6年に発生した能登半島地震の被災地調査を踏まえ、これからの時代に求められる公園緑地・オープンスペースのあり方について講話するものである。