令和6年度第7回金沢工業大学IDESメンバーシップ講習会開催のご案内

公開日: 2024年9月26日

■プログラム■

15:30~17:00
講演『東日本大震災・熊本地震・能登半島地震で建設された仮設住宅の生活環境調査』
金沢工業大学  地域防災環境科学研究所
教授  円井 基史 氏

【概要】

2024年1月1日に発生した能登半島地震(M7.6、最大震度7)での避難者数は最大で3万人超とされ、 応急仮設住宅は石川県において6,700戸余りが建設されている。

近年起きた大地震として、2011年の 東日本大震災(M9.0、最大震度7、避難者数は最大で約47万人)では、東北地方沿岸部を中心に 約53,000戸の応急仮設住宅が建設された。2016年の熊本地震(M7.3、最大震度7、避難者数は最大で約18万人)では約4,300戸の応急仮設住宅が建設された。

円井らはこれまで、東日本大震災と熊本地震で建設された仮設住宅団地における生活環境に関するアンケート調査や熱環境実測を行なってきた。東日本の仮設団地では隣棟間隔の狭さによる日照・通風の阻害等がみられたが、熊本では隣棟間隔が広くなり、また長屋一棟の長さが短くなる等、配置面での改善がみられた。

またプレハブ型より木造型の方が生活環境の満足度が高い傾向にあった。本講演では、東日本大震災と熊本地震で建設された仮設住宅の生活環境の調査結果を振り返るとともに、能登半島地震で建設された仮設住宅団地における現状や支援等について解説する。